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「内定通知書」に期限がある?転職する前に知っておきたいポイント

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転職面接を経て内定となった場合、みなさんは何をもって「内定」とみなしますでしょうか?面接官の役員に言われたからでしょうか?もしくはメールで企業から内定という文言をもらったからでしょうか?

「内定」の定義は「内定通知書の発行」というのが一般的な考え方です。

では、「内定通知書」とはどういったものなのでしょうか?

この記事では、内定通知書についての知識をご紹介していきます。

全て読み終えると、内定通知書の理解ができるので、内定取り消しをする判断材料にもなるかもしれませんね。

  • 内定通知書とは
  • 内定通知書が出る前後にやること
 

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内定通知書とは

まず、内定通知書について説明をしたいと思います。

内定通知書とは何?

内定通知書とは企業から正式に内定が決まった際に渡される書類です。

労働条件通知書、雇用条件通知書、外資系の会社ではオファーレターなど色んな呼称がありますが、要は「内定」であること、またどのような条件で採用しますという会社側の意思表示を書類にしたものです。

この記事では、統一して「内定通知書」という表現で統一させていただきます。

もう1つの側面でいうと労働というのは「労働契約」というように、契約行為です。

「内定通知書」とは会社側があなたにどういう労働条件を提示するかを示したものであるということも認識しましょう。

内定通知書には制限がある

内定通知書が発行されたということは、「採用された」ということを意味します。

しかし、その採用は「永遠」ではありません。

内定には効力が発生します。

会社によりその期限は異なりますが、3日~1週間というのが一般的です。

裏を返せば内定取り消し期限までは、よほどのことがない限り取り消しが効かないということなのです。

法的な説明をすると「始期付解約権留保付労働契約」を結んでいるからです。

つまり、内定というのは労働契約が発生しているものの、実際労働を開始する日は別に設定されてあり、一定の条件を満たせば解約できる条件のある労働契約ということです。

そして、裏を返せば期間内において一定の条件を満たさなければ内定取り消しにはできないということなのです。

では、内定取り消しにできる条件は以下の3つがあります。

  • 内定者が逮捕された場合
  • 経歴詐称が発覚した場合
  • 指定した内定承諾期限内に「承諾します」と言わなかった場合

上記3つは社会通念上当然として、期限内に内定に関する意思表示が見られない場合、企業側が採用機会を失う懸念があるため、内定承諾期限を認められていると考えましょう。

転職エージェントは内定通知書をどう考えている?

転職エージェントは、内定とは「契約」である以上、「契約条件を通知する証明」というのは必ず必要と考えています。

そのため、一般的に転職エージェントは、内定通知書を「内定を出すなら必ず発行すべきもの」と位置づけています。

ただし、本人が内定を承諾する意思がないなら内定通知書を発行しないというケースもあります。

個人的にはこれを「暴挙」ととらえていますが、内定通知書を発行するためには社長の印鑑等が必要となる場合も多いため手間だから嫌だという人事・会社もあります。

もし、それが理由であれば、内定の諸条件をメール等でもらい、もらったのちに内定通知書と見比べ齟齬を見る確認が必要です。

内定の諸条件を見せないという人事がいるのであれば、その会社は人事がルールを守れないダメな会社だということで見限ることも時に必要でしょう。

内定通知書を出さない会社がある⁉

中には諸条件はすべて伝えたし、内定通知書を発行しません!という会社も存在します。

しかし、これは法律で定められたことを守っていないととることもできます。

なぜなら、労働基準法15条では「使用者は、労働契約締結の際に、労働者に対して以下の事項について労働条件を明示しなければならない」旨記載されています。

特に、「賃金、労働時間、労働契約期間、就業の場所と従事すべき業務、労働時間関係、賃金関係、退職に関する事項」というのは書面で労働者に明示しなければならないということが決められています。

つまり、内定通知書を出さないというのは「法律違反」を犯しているということになります。

実際、このような会社に限って、当初伝えられた内容と入社した際の労働条件が全然違うということが発生しています。

内定通知書は必ず発行されなければならないし、それが出るまでは内定ではない、ということを認識しましょう。

労働は契約行為です。契約行為であるなら契約書が必要です。そして内定通知書はその契約書にあたるものです。そのような法治国家の基本が守れない会社というのは日本では経済活動を行ってはならない会社といっても過言ではありません。

そして、転職活動を行う上中で内定がでたら、どのような契約なのかはっきり確認したうえで、期限までにその内定に対し、受ける・受けないをはっきり答えましょう。それは法律的な観点からも、あなたが社会人としてとても大事なことです。

内定通知書が出る前後にやること

これまでご紹介してきたことを踏まえたうえで、内定通知書がでる前後にどのような動きをすればいいのかをご紹介していきます。

一次面接が通過した会社は行く、行かないを考えておく

内定通知書は「始期付解約権留保付労働契約」であり、一定期間を過ぎれば取り消しうる契約になります。

そのため、内定が出たら、早めに行く・行かないをはっきりさせないといけません。

そう考えると、内定が出てから考え始めると遅いケースが存在します。

そのケースはいくつか想定されますが、複数の会社で選考が進んでいているが、仮に全部の内定が出たとしてもバラバラに採用通知がなされ、回答期限がそろえられないものはその典型でしょう。

そのとき、最初に内定がでるだろう会社はおおよそ想像がつくはずです。

その会社が単独で内定がでたらどうするかというのはおおよそ決めておくのが大事です。

では、どう決めておくかというと、取りうる選択肢は

  • 「内定が出てもいかない」ため辞退する
  • ○○円以上の条件が提示されたら行く

などがあります。

事前に自分の転職軸は何なのかということを決めておく必要があります。

そして、そのことを転職エージェントに相談し、ほかの企業の選考スピードを早められないか交渉させるというのも重要です。

転職エージェントは自分の成果につながる話なので、そういう話をちゃんとエージェントと共有できていれば、選考スケジュールを合わせられるなどメリットを得ることもできます。

1次面接が終わった段階で、あらゆる想定をし、転職エージェントと共有しておくことはあなたの利益につながるということを認識しておきましょう。

口頭内定は内定ではありません

たまに、面接で口頭内定を得た方が退職交渉をすでに始めていたという話を聞きますし、内定通知書を発行されないまま「内定」となり、その内定を受諾した話を聞きますが、あくまでも内定通知書が発行されない場合、労働契約上「内定」を証明できていないと考えてください。

では、メールの文面だったらいいの?ということも言えるかと思いますが、結論理屈は通っているので悪くはないかもしれません。

しかし、契約行為に契約書のない会社ってどう思いますか?という話だと考えたら、自ずと結論はでるのではないでしょうか。

また、「賃金、労働時間、労働契約期間、就業の場所と従事すべき業務、労働時間関係、賃金関係、退職に関する事項」がしっかり確認ができるというのは非常に重要です。

本人の希望入社日と企業の希望入社日が違い、本人の希望入社日に調整できず、退職して1か月のブランクができてしまったというケースもあります。

一通りの条件を確認した上で内定を受ける、退職交渉を始めるというのは非常に大事なことです。

口頭内定で内定という会社は論外ですので、きっちり内定通知書をださせて労働条件を明示させましょう。

内定通知書が出てからやること

内定通知書が発行された後やるべきことは「意思表示」です。

記載された諸条件、また面接等で得られた情報をもとに「行く・行かない」をはっきり意思表示するということが重要となります。

この意思表示のやりかたについては会社により異なるため、その手続きをはっきりさせなければなりません。

日系の企業でエージェントを使っている会社の場合、内定通知書が発行され「行きます」ということであれば、転職エージェントにその意思を伝えたうえで、メールで「行きます」というログをもらえたら内定承諾とし、企業から後日発行される承諾書にサイン・返送というパターンが一般的です。

外資系の企業だと、内定承諾には「サインバック」、すなわち内定通知書に「行きます」とサインして期限内までの返送が求められるケースもあります。

なかには、転職エージェントに意思表示をしないとサインバック用の書類は送付されないため、回答期限は1週間あるものの、実質2日程度で自分の意思を固めなければならないケースも存在します。

内定通知後の手続きを、どのくらいのスケジュール感でやらなければならないのかというのも認識しておかなければなりません。

そして、受諾したら、原則入社日は守らなければなりません。

契約社会である以上「就労開始日」も労働契約の1つです。

これを守るための退職交渉も内定通知後にやるべきことです。

ただし、どうしても決められた入社日を守るのが厳しそうな場合は「早めに」エージェントに相談しましょう。

多少入社日を融通してもらえる可能性もありますし、融通してもらえないなら「この日で辞めます」と会社側に言い切るのも大事です。

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法律的な観点でいえば、「当事者はいつでも、2週間前までに解約を申し出れば解約できる」と民法627条1項に記載されていることから、法律上では2週間前に言えば会社が何を言おうと辞めることができます。

ただし、各社の就業規則は「1か月前」に申し出るとされているという会社が多いため、1か月前には伝えておくのが無難でしょう。

1か月前以上に「辞める」といえばどんな事情があろうと会社は辞められるのでその点を認識しておくとよいでしょう。

但し、なかには「3か月」必要と就業規則に書かれている会社もあります。

これは社会的な一般通念に照らし合わせると「ありえない」ことです。

そのような就業規則を盾に取られた場合は転職エージェントや労働基準監督などに問い合わせ・相談してください。

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労働は「契約」と話したのは上述の通りです。契約的なことを守るために、またあなたの転職機会を失わないようにするためには、イベントごとに必要な対応を想定し、実際に対応することです。

また、決断するとき、退職交渉をするときなど困る場面もたくさんあるでしょう。そういった際は転職エージェントに相談しながら決めるというのも大事なことです。

しっかりエージェントと連携を取りながら進めていくことをおすすめします。

まとめ|内定通知書には有効期限があるので注意しよう!

この記事では、内定通知書についてお伝えしてきました。

繰り返しますが、労働は「契約」です。

契約である以上、契約内容の明示は企業がやるべきことであり、内定通知書を発行しないというのはまともな契約のできない会社ととらえてもいいでしょう。

内定通知書を出せない会社というのは行ってはいけない会社です。

そして、内定に対し、承諾し期限までに入社するということはあなたに課せられた契約で順守すべきことです。

決められた手続きにのっとって入社承諾し、入社日までに入社する段取りをしておくのが社会人として求められています。

そして、社会人として求められていることは「報告」と「相談」です。

エージェントに内定承諾後の現状を報告、特に入社日の順守が困難な事象が発生している倍は早めに報告しましょう。

あなたが退職交渉をうまくいかせるため、また企業側へ入社日を遅らせてもらう交渉も行ってくれます。

しかるべき対応としかるべき報告をするこが大事だと認識してほしいと思います。

ベストワーク編集長はあなたが最高の転職を実現できるように祈っています。

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